2012年06月18日

モルとかアボガドロ定数とかを思い出す

こんな時節には、自然の法則に思いを馳せたくなり、基本的なことを基本的に考えなおしてみた。

原子質量単位(unified atomic mass unit)
陽子6個、中性子6個を核とする中性炭素原子の質量の 1/12 。単位は u 。
(原子質量単位を用いると、質量数12の炭素原子の質量は、12u。)

物質量(mol)
質量数12の炭素原子で構成される物質 12g 中に含まれる原子の総数を単位とした物質の量。単位は mol 。
(鉛筆などに対して1ダースという単位を使うのと同じ。ただし、ここではまだ原子の総数がいくらかということには触れていない。)

アボガドロ定数
物質 1mol に含まれる構成要素の数。質量数12の炭素原子で構成される物質 12g 中に含まれる原子の総数で定義される。
(この定義により、物質1molに含まれる構成要素数は定数であり、当然物質の種類等には依存しないことになる。1ダースの構成要素数が、中身が鉛筆だろうがジュースだろうが変わらないのと同じ。)

これらの定義より
質量が12uの粒子を 1mol(アボガドロ定数個)集めると、12gである。
つまり
質量が1uの粒子を 1mol(アボガドロ定数個)集めると、1gである。
例えば
質量が4.0026uの粒子を 1mol(アボガドロ定数個)集めると、4.0026gである。

アボガドロ定数を様々な実験(ファラデー定数と素電荷の比など)によって実際に測定すると、物質の種類や測定方法によらず、おおよそ
$6.022 \times 10^{23}$ 個/mol
となる。
上記の定義のように、アボガドロ定数は、原子というものの存在を前提に導入された定数である。測定されたアボガドロ定数の値が、実際に物質の種類によらないという事実は、物質が原子的構造を持つことの証拠の一つである。
posted by とさかくん at 20:31| Comment(0) | も研
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